気仙沼といえばですよ、僕が仙台にいた頃の感覚で言えばそれこそ「陸の孤島」的な場所でまー遠いんですよ。超遠い。どれくらい遠いかって言うと、東京感覚でいえば銚子に行くようなもんですよ。超遠い。そんな超遠い気仙沼なんだけど、それを覆すほどに魅力的な店があるという噂がね、あるっつってね、ほんとかなっつって、検証しに行ってきたんだよ。
あー、あのフナムシ野郎です。あの、いろいろありましてわかめ屋はじめたり、今では服屋さんになったりしています。なんだそれはって感じなんですがなんかそうなっているのでそうなんです。それでずっとバタバタしていてこのままバタバタと天まで空に羽ばたくことができるんじゃないかってくらいにバタバタしてたんですけど、いい匂いにひかれて降りてみるとそこにあったのが「佐々久」だったんです。
もうだめだ・・・もうだめだ・・・とつぶやきながらその男はかすかに残る意識の中で歩いていた。じっとりとまとわりつく熱気に包まれた肉体はさながらじっくりといぶされた燻製チップに踊るチーズのようにこんがりと旨みをましたりはしない。しないのだ。水分だけが飛んでいく。ひょろひょろになっていく。もうだめだ・・・(ビールを飲まなきゃ)・・・もうだめだ・・・と謎の五七五を吐き出すあたりまでくればもうそれは立派な末期症状なのだ。
仙台駅の東口、バスターミナルを抜けて、ラオックスってどこ行ったんだろうかとつぶやきながらビビの裏を抜けていき、えっこの通り「初恋通り」って名前だったの?で有名な初恋通りを通りちょっとした広場にでる。広場には早い時間には高校生がたむろして、夜になればBMXでうぃうぃいわせるお兄さんがうろちょろとしている。うろちょろとしている横を僕もうろちょろとしながら、見つめる先にびっくりがある。
仙台の歓楽街といえば国分町だ。 自分仙台出身です!というとほぉー仙台といえばあれだな、国分町だな!って顔を真っ赤にした県外のおっさんに言われるくらいには有名な歓楽街。東京でいえば新宿歌舞伎町に該当する。